フローリングの上の椅子とテーブルで食事をしたあと畳の上でごろりとできるし、お客様に泊まっていただくのにもよい場所にもなる、リビングから一続きの和室。
使い勝手はいいのですが、見た目がむずかしい!和風と洋風の違いもあり、視点の高さも椅子に座るのと、床に座るのでは全くちがうので、部屋のインテリアの重心もおのずと違ってきて、つながっているのにつながっていない、ちぐはぐな空間にもなりがちです。
これは、以前リフォームしたマンションの一室です。
リフォーム前の和室は、網代天井の本格的な床の間もあり壊してしまうには大変惜しく、工事は表面のクリーニングにとどめ、そっくり残すことにしました。
ただ、リビングとの境の壁を10センチほどふかして強調し、「軽く間仕切られる」よりもきっちりと区切ってみました。ふすまは大きく開けられ空間としては一続きになりますが、「ちがう空間」であることを意識できることで、お互いを尊重しあい、うまく馴染めたのではないかと思います。