寺町の家、All Aboutで紹介されました

少し前に取材があった「寺町の家」の記事が、All About に掲載されました。ガイドは『建築家と家を建てるガイド』 川畑 博哉さんです。

「寺町の家」のお施主様が、リラックスできるとても居心地のよい空間にしつらえて暮らしていらっしゃる様子が、とてもよく伝わる記事です。

ぜひご覧ください!

「サンルームのようなリビングの鉄骨住宅[寺町の家]」

 

取材の様子です

 

 

**3月の無料相談会は、3/11(土)、/18(土)です**

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鉄骨造住宅の良さ2

鉄骨造住宅の良さについて以前に書き始めました。だいぶ間が開きましたが続きです。前回は設計の自由度について書きました。今回はコストについてです。鉄骨造のコストメリットが最も発揮されるのは、耐火建築物にする必要があるときです。例えば防火地域内の3階建て以上、準防火地域内の4階建て以上の建築を建てようとすると、耐火建築物としてつくる必要があります。そのときRC造との比較になりますが、建設コストでは鉄骨造が有利です。建物そのものの工事単価からして鉄骨造の方が安いのですが、地業工事まで含めるとさらに安くなる場合が多いです。地業工事とは、建物を建てる地盤の下地づくりのことで、地耐力が不十分な場合の杭工事や地盤補強工事のことを指します。鉄骨造の方が軽いため地業工事の規模を小さく出来るのです。地盤によってはRCでは何かしらの地盤補強が必要でも鉄骨ならいらない、といったケースもあります。
もちろんコストだけで構造タイプを選択すべきではありません。次回は鉄骨造住宅のデザインや性能について書いてみたいと思います。

 

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寺町の家のキッチンが、SUVACOで紹介されました

新築・リノベーション住宅をナビゲーションするサイトSUVACOの『オシャレなだけじゃない!掃除しやすいキッチンシンク集』で、「寺町の家」のキッチンが紹介されました。

このキッチンは、LDの家具で使われている材料と同じく、ラワン合板+オイル着色で仕上たキッチン収納部と、オーダーメイドで作ってもらったステンレス天板で構成されています。

ステンレス部分は、女性も男性も違和感なく使えるエッジをきかせたデザインです。記事でも紹介されているように、天板・シンク・洗剤置き兼まな板を掛け渡す段差が一体になっているので、掃除がしやすいだけでなく、隙間にカビが生える心配もありません。使いやすさにも注目していただけて、うれしいです。

 

 

 

LDからからみた写真です。造作家具と同じ素材でつくられ、自然な存在感です。

 

ザハの80年代

ザハ・ハディドは、コンペに勝ち2020東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム設計者に指名され、急に日本でも名が知られるようになりました。その後の契約中断、再コンペというごたごたのなか、昨年3月に65歳で急逝してしまったことは驚きました。

彼女に、実現する建築がほとんどない「アンビルト」と呼ばれる時代があった、そのへんまでは報道もされていますが、そのころの活動内容までは一般のメディアではなかなか紹介されません。今日は久しぶりに昔の作品集を開き若いころの彼女の作品を思い出してみます。

彼女は80年代に個性的な建築、都市のドローイングでその名を知られるようになりました。いま世界で実現している彼女の建築は、にゅうーっと引き伸ばされてつながっていくような形が多いですが、そのころのドローイングに描かれる建築はそれとはやや異なります。当時は、小さな断片が空中にばら撒かれ浮遊するようなイメージを描いています。これは近代ロシアの芸術家マレーヴィチの影響が大きいのですが、ザハ・ハディドの絵は、まるで無音の宇宙空間の出来事を描いているようなひんやりとした質感が独特です。人が使う建築を描きながら人間はおろか生き物の気配がまったく感じられない様は、新築の廃墟に迷い込んだような不思議な感覚をうけます。もうひとつの特徴は、ゆがんだパースペクティブの使用で、これは晩年まで一貫して見られるもので、彼女の生涯の関心ごとだったことがわかります。

もちろんこれらは(CGではなく)手描きのものであり、純粋な絵画作品としてみても質が高く魅力的なものです。私はこのころのドローイングが好きです。

当時私は、これらのドローイングはなかなか建設に至らない彼女の表現欲を発散・爆発させる場だと思っていましたので、パワーやエネルギーといったものを感じていました。しかし今あらためて見て、それぞれの絵は緻密に丁寧に描かれたものであるのがわかります。彼女の中の静かな部分を見る気がします。彼女は21世紀に入り大胆で複雑な造形の大型プロジェクトを次々に実現していきますが、そういう建築の実現の裏には一般の建築の何倍もの膨大な地道な作業があるはずです。建築に向かう忍耐強さという点で、若き日の丹念に手で描かれたドローイングと連続性がある気がします。

 

 

 

リビングと和室

フローリングの上の椅子とテーブルで食事をしたあと畳の上でごろりとできるし、お客様に泊まっていただくのにもよい場所にもなる、リビングから一続きの和室。

使い勝手はいいのですが、見た目がむずかしい!和風と洋風の違いもあり、視点の高さも椅子に座るのと、床に座るのでは全くちがうので、部屋のインテリアの重心もおのずと違ってきて、つながっているのにつながっていない、ちぐはぐな空間にもなりがちです。

 

 

これは、以前リフォームしたマンションの一室です。

リフォーム前の和室は、網代天井の本格的な床の間もあり壊してしまうには大変惜しく、工事は表面のクリーニングにとどめ、そっくり残すことにしました。

ただ、リビングとの境の壁を10センチほどふかして強調し、「軽く間仕切られる」よりもきっちりと区切ってみました。ふすまは大きく開けられ空間としては一続きになりますが、「ちがう空間」であることを意識できることで、お互いを尊重しあい、うまく馴染めたのではないかと思います。

 

住宅設計セミナーに参加!

今日は、午後から東大で行われていた「住宅設計セミナー 省エネ時代の家づくりを考える~その理論と実践~」を聴いてきました。

 

セミナー最後にはサッシメーカーの方からの窓のお話があったのですが、近年の窓の断熱性能の進化を改めて認識。もちろんコストもそれに合わせて上がっているので、ほいほいと高性能の窓をたくさん入れるのはむずかしいですね。

窓ひとつの選択にも、室内に取り入れたい太陽の熱と光、室内から逃がしたくない暖気・涼気、構造壁との兼ね合い、使い勝手、実際に窓にかけられる金額、外観・内観、とさまざまな観点から折り合いをつけながら最適解を探して、位置や大きさ、開き勝手を検討しなければなりません。

 

家全体の設計を考えるときにも、温熱環境、構造計画、使い勝手、見た目、コストパフォーマンス、どれもできるだけあきらめずにがんばりたい。でもすべてを100%に、というのはありえない。。。全体のバランスをみながら、じわりじわりと「家」を構築していきます。

この欲張りに粘るプロセスの中に、設計の醍醐味が潜んでいるように思います。

 

 

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19日(日)はまだご予約可能です。ぜひお気軽にお越しください!