リビ充

最近、「リビ充」という言葉を耳にしました。「リビングを大きく取って充実した家族生活」ということなのだそうです。

そういった言葉は考えていなかったけれど、私たちが設計する住宅の考え方に似ています。最近は1歩すすめて、リビングと個室がある住宅ではなく、家全体をリビングと見立て、その一角が個室的なスペースであるように捉えて設計することも多いです。

たとえば、「Simasima Bldg.」では、リビングから階段をあがると子ども室があるのですが、子ども室の階段に面した壁は腰の高さまでしかないので、子ども室は完全には独立していません。階がちがうので腰壁でもかなりの目隠しになるのですが、音や気配は筒抜けです。

階段を上がると子ども室。

 

もう少し独立した寝室のある住宅も設計しますが、ドアの替わりに大きな引き戸にして、開放的にも、閉じることも、少し開けておくことも、調節ができるようにしたりします。

木造の家」では階段をはさんで向かい合わせにある2つの寝室には大きな引き戸があります。一続きの長い窓を共有していることもあり、開けるとかなり開放的です。

 

大人も子どももそれぞれの生活があり、家族でも1日の中で起きて共有できる時間は意外と少なかったりしますね。家でそれぞれのことをしながらも一緒にいる誰かのことを感じられるとほっとする気がします。

 

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音と空間

音の週末でした。

土曜日は、ライトアップされた夜桜を横切りながら、とあるお花見に参加。
そこに音楽の専門家の方が参加されており、なんと、自然の石(川原でとれる石だそうです)を用いての演奏をしてくださいました。
高めの澄んだ音色の石が4つ、それぞれに音の高低があり、外国の作曲家による石のための音楽(!)を、まるでマリンバを演奏するかのように奏でてくださいました。
石のまわりの空気がぴんと、張り詰めながら澄んでいくのが見えるような演奏でした。


演奏後、子供たちがすぐに取り囲み、ためしにたたいていました!そして日曜日は、昔お世話になったピアノの先生の教室の演奏会でした。
ピアノの生徒さん、ご近所のプロのバイオリニスト、お友達のソプラノ歌手のお二人、たくさんの方々により、クラッシックからボサノバ、AKB48まで楽しい演奏が続きました。曲が変わるたび、ピアノの周りの空気が膨らんだり細く流れたり、みなさん、音の表情をダイナミックに操っていらっしゃるのが(小さな子は「どうにかやっと」、お姉さん方は「自在に」という感じで)、とても印象的でした。

音が変わるとその場所の印象がガラリと変わる、という当たり前のようなことを改めて感じ、今後どのように設計に活かせていけるのかまだ全く分かりませんが、劇場などとは違った「音と空間」の付き合い方の可能性を模索できないか、考えさせられた週末でした。

 

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タイルの存在感

以前ある計画で検討していたタイルです。深みのある青色とどこまでも続くような模様に惹かれました。

 

タイルには独特の存在感がありますね。光沢のあるなし、大きさ、色に関わらず、タイルは自身の魅力を堂々と訴えかけてきます。

都市型の住宅の中では、華々しい色使いのタイルを使う場所を見つけるのはむずかしいかもしれません。が、白いタイルもとても良い風合いをもっています。

白い壁面の一部に白いタイルを張っても目立たなそうですが、タイルのあるなしで、その場所のイメージはだいぶ変わります。

 

木造の家」のキッチン

 

寺町の家」の洗面室

 

白いタイルが、「料理をする場所」「顔を洗う場所」の水はねや汚れ防止などの機能面の役割も十分果たしつつ、その場所を雰囲気のある空間にしてくれています。

 

幸い、タイルは後から張ることもできます。

今住んでいる家を見渡して、この壁にはどんなタイルがよいかな、など考えるのも楽しいですね。

 

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京都土産

今日は出張で1日京都でした。

打ち合わせだけでとんぼ返り、ということが多くて、なかなかせっかくの京都を堪能できませんが、帰りがけに1つ買い物をしてきました。

京都で学生生活を送られた方から教えてもらったSIZUYAのカルネ。外がパリッとしたパンに玉ねぎとハムがはさんであるシンプルな調理パンですが、おいしいのです。

 

明日の朝食は、これで決まりです!

 

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「心」

 

国立新美術館で「草間彌生 わが永遠の魂」展が開催されています。

近く表参道での用事があるので帰りによってみようかと、展覧会のHPを覗いてみました。

そこでみかけた1枚。題名は「心」。

 

国立新美術館HPより

 

はやく見に行きたい気持ちでいっぱいになり、まだ本物は見ていませんが、載せてみました。

 

**3月の無料相談会は、3/11(土)、/18(土)です**

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広がる空間

当事務所HPの「設計事例」の事例は、実はまだまだあります。

昨年末にHPをリニューアルした際、『近年の事例を中心にまずUP。後はゆっくり載せていこう』作戦でスタートしました。

そして先ほど、次はどの事例をどんな風に載せようか、と過去の竣工写真を眺めていると、ふと気になる写真が出てきました。

 

 

見ようによっては何気ない1枚。けれど、前に壁があり、すぐ先に開口があり、その先に陽の光があり、少しずつ空間がつながってゆく様に、ほっこりと気持ちがほぐれる気がしました。

この写真は柱型・梁型の存在感のあるマンションのリフォームですが、それならば、とあえて構造体と壁とを切り離して見えるように設計してみた事例です。結果、柱型が作り出す面や壁の面が、前・中・後と重なって見える空間になっています。

織り成す面が空間に奥行きを与え「この先」を予感させる。文字で書くと大げさですが、本当にさりげなくふわっと広がりゆく空間。大きなのびのびとした空間から感じる「広がり感」も気持ちが良いですが、このような「広がり感」も捨てがたいです。

 

 

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