鉄骨のリフォーム

最近は、鉄骨住宅のページ内容を充実させた影響もあり、鉄骨建築のリフォームのご相談も増えています。そこで感じることを今日は書いてみようと思います。

鉄骨の建築の特徴は、一言でいうと「強固な躯体と軽い間仕切り」という組み合わせでできている点です。なので、仕切りを取って部屋を広くする、仕切りの位置をずらす、というリフォームは比較的簡単です。鉄骨建築の間取りの可変性を感じる点です。木造建築はというと、間仕切りと構造壁が一体化している場合が多く、間取りの変更=構造の変更、になることがあるため、リフォーム設計の自由度は鉄骨より低いといえそうです。一方で鉄骨建築において、躯体をいじる工事、つまり柱・梁の位置を変える、床を抜いて吹抜けをつくる、という変更は工事も非常に大変であり、法規への適合性もよく検討しないといけません。しかし、このようなリフォームも、新耐震の建築で、検査済証がある場合は法的手続きがスムースにいくので、まだやりやすいです。旧耐震の建築をいじろうとするとコストと時間がかかるのを覚悟しないといけません。

 

 

ガイドライン調査

いま、ガイドライン調査というものにたまたま2件つづけて関わっています。

このガイドラインとは、正式には「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」といい、2014年に国土交通省が公表したものです。検査済証をもたない建築物の法適合状況を客観的に評価するその方法の指針です。

1990年代くらいまでは、確認申請は出すが完了検査は受けない、という例がかなりあったと聞きます。そのなかには、違法な箇所を持つから検査を受けない、というものもあるでしょうが、単に面倒だから検査は受けない、という場合も多かったのではないでしょうか。しかし検査済証がないと、完成後しばらくして増築や用途変更が必要になっても、そのための確認申請を出すことが原則できません。ガイドライン調査は、そのような検査済証のない建築物が法律に適合している場合、不適合箇所があっても是正し適合状態にする場合には次の変更に進めるよう、その道筋を付けてくれる新しい制度です。

建築物の変更や増築を行いたいが検査済証がない、そういう悩みをお持ちの方は、この調査の活用を検討されるとよいと思います。

 

 

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鉄骨工場見学

杉並区の和泉というところで、集合住宅のプロジェクトが始まっています。お施主様は鉄工会社を経営されており、当然建物は鉄骨造で考えています。鉄骨加工工場を相模原にお持ちで、先日その工場の見学をさせていただきました。われわれ設計者は、鉄骨造の建築を建設するとき、製品検査といって工場に現物確認に行くことがありますが、今回拝見した工場は普段行く工場よりだいぶ大きい規模で、興味深くいろいろな場所を見せていただきました。

 

加工手順に従って機械が並び、ラインを形成しています。

 

これはガセットプレート(柱、梁の主材に取り付ける接合のためのプレート)です。上下の向きを間違えないように目印として上角を落とすのだそうです。なるほど。

 

 

 

 

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快適な家づくりをめざしての

久々の更新になります。

先週1週間あわただしく過ごす中、木、金と丸2日間、「省エネ建築診断士養成講座」を受講してきました。

世界の省エネ住宅事情から、断熱材のこと、省エネ性能を確認するコンピューターソフトの使い方まで、実務で省エネに取り組む上で必要なことを幅広く網羅する、大変内容の濃いセミナーでした。

この本の著者、松尾和也さんも講師としていらしていました!

超音波探傷検査

また鉄骨造の話をひとつ。
鉄骨造では必ずたくさんの長さの溶接がされます。この溶接部の強度を保つために、超音波探傷(たんしょう)検査というものが行われます。溶接部の中に穴状の融合不良が起こる場合があり、その穴の内面に反射する超音波を検出する検査方法です。現場での溶接箇所があれば、検査器具を現場に持ち込んで検査を行います。
鉄骨造では、このような見た目ではわからない傷も逃さないようにして、品質が保たれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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