えんとつの家

えんとつの家

埼玉県 木造2階建て 専用住宅 90㎡

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敷地は傾斜する地形につくられた壇状の場所で、擁壁が立ち上がった上にさらに建物が建つ形になっています。 威圧的にならないように、屋根は外周に向かって勾配をとるようにして壁の高さをおさえました。 敷地の形を内側にオフセットした多角形のプランに乗る多角錐の屋根ができ、その下に傘の下のような空間が生まれています。 その傘の下がリビングで、リビングへの階段のスペースは本棚が取り囲んでいます。 棚の一部はベンチになっており、階段も一部は踏面がひろくふと座ってページをめくるような閲覧スペースになっています。 住宅の中の廊下、階段、トイレ、浴室といったスペースは単一の行為しか行わない機能的な場所と考えがちですが、 そういう場所もしつらえや寸法の再考で、「居るための空間」にすることができると考え、洗面室は直接庭に出ることができる、植木を見ながらゆったりできる場所としました。 家の中すべてがそういう意味での空間であるような住宅は現代の住宅の理想形の一つであると思っています。

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