タイルの存在感

以前ある計画で検討していたタイルです。深みのある青色とどこまでも続くような模様に惹かれました。

 

タイルには独特の存在感がありますね。光沢のあるなし、大きさ、色に関わらず、タイルは自身の魅力を堂々と訴えかけてきます。

都市型の住宅の中では、華々しい色使いのタイルを使う場所を見つけるのはむずかしいかもしれません。が、白いタイルもとても良い風合いをもっています。

白い壁面の一部に白いタイルを張っても目立たなそうですが、タイルのあるなしで、その場所のイメージはだいぶ変わります。

 

木造の家」のキッチン

 

寺町の家」の洗面室

 

白いタイルが、「料理をする場所」「顔を洗う場所」の水はねや汚れ防止などの機能面の役割も十分果たしつつ、その場所を雰囲気のある空間にしてくれています。

 

幸い、タイルは後から張ることもできます。

今住んでいる家を見渡して、この壁にはどんなタイルがよいかな、など考えるのも楽しいですね。

 

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寺町の家のキッチンが、SUVACOで紹介されました

新築・リノベーション住宅をナビゲーションするサイトSUVACOの『オシャレなだけじゃない!掃除しやすいキッチンシンク集』で、「寺町の家」のキッチンが紹介されました。

このキッチンは、LDの家具で使われている材料と同じく、ラワン合板+オイル着色で仕上たキッチン収納部と、オーダーメイドで作ってもらったステンレス天板で構成されています。

ステンレス部分は、女性も男性も違和感なく使えるエッジをきかせたデザインです。記事でも紹介されているように、天板・シンク・洗剤置き兼まな板を掛け渡す段差が一体になっているので、掃除がしやすいだけでなく、隙間にカビが生える心配もありません。使いやすさにも注目していただけて、うれしいです。

 

 

 

LDからからみた写真です。造作家具と同じ素材でつくられ、自然な存在感です。

 

ガスオーブン

どこかでこの写真を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?実際使っているよ、という方もいらっしゃるかもしれません。

フランス ロジェール社のガスレンジとオーブン、RCG622-RB。

かわいらしいフォルムとキッチンのカウンターとは独立して置けるところに惹かれ、いつの日にか、と思っている間に、ガスの規格が合わないとかで、7,8年前から日本へ入ってこなくなってしまいました。残念。

 

先日、木天板のキッチンを夢想していたら、だんだんオーブンも気になってきて、今日は子供が寝静まってから検索していました。

 

我が家はとにかく電気機器(暖房、ドライヤー、洗濯の乾燥機、など)の同時使用率が非常に高い!ので、キッチン廻りの動力はガスで家族の行動とは切り離されてマイペースに調理したい。「鶏の丸焼き」を焼きたい夢もあり「大容量」(44Lや48Lなど)で、と考えていくと、自然とビルトインタイプに。そして電子レンジは冬の朝食用のミルク温め+α程度にしか使わないので、いっそうのこと電子レンジとのコンビネーションにしてしまおう、とここまでスムーズに考えがまとまっていきました。

さてここでリンナイのHPで「ガスのヘルシオ」を見かけてしまいました。もともとヘルシオの「加熱してもビタミンCの減りが少ない」というところに惹かれています。野菜をたくさん食べさせたい子育て中の身には、野菜のよさを損なわないメニューが増えるのは大変うれしい。けれど、「ヘルシオは電気」と思い込んでいました。

ガスがあるのか。。。でも庫内は30L。「鶏の丸焼き」は無理。。。むぅ。

買う日はきっとまだ遠いので、しばらく悩みます。時折、ガスオーブンの研究成果をここで発表していきたいと思います。

 

 

「キッチン回顧録」04

前3回、ご家族で住まわれる住宅のキッチンをご紹介してきました。

今回は趣向を変えて、賃貸集合住宅(祐天寺アパートメント)のミニキッチンです。ワンルームの賃貸のお部屋に置かれるキッチンというといわゆるミニキッチンが定番ですね。しかし、既製品のミニキッチンは、事務所の給湯室など隠れた場所にはいいかもしれませんが、住まいの中のひとつしかない空間に堂々と置かれるには寂しすぎる。

 

そこで、最小限の機能(IHヒーター+小さな流し+少しの作業スペース、そして耐久性)を相当なローコストで、ワンルームの中でも軽やかに楽しげに見えるようデザインしてみました。床の色をまるでキッチンの影のように切替えてみたのも、床の汚れを目立たなくする工夫と、遊び心の合わせ業です。

 

 

「キッチン回顧録」03

「キッチン回顧録」02

「キッチン回顧録」01

「キッチン回顧録」序章

私たちの製作キッチン

木天板のキッチン(私の夢)

いつか自分のキッチンを設計するときがあったら、天板を木にしてみたいと思っています。料理をするのは好きな反面、億劫がりでもある私は、ふと部屋の片隅で、ふとテーブルの片隅で、食事を用意したり後片付けしたりできたらなあ、と思うのです。

また、木の天板の場合、水がしみこまないように、何度もオイルを塗りこみながら使うことになります。オイルを塗り重ねていくとどんな風に色が変わってくるか、水染みは目立つか、カビは生えないのか、など手入れの具合とキッチンの変化をこの目で見てみたい!そんな実験的な気持ちも強くあります。

 

◇オープンハウスのお知らせ◇

1月22日(日)11時~16時 墨田区にて

詳細はこちら

 

わたしたちの製作キッチン

アイランド型、壁付け型にかかわらず、私たちが設計した多くのお宅では、キッチンも一から設計し、工務店さんに製作してもらっています。

コンロや食洗機など機器、シンクの大きさ、天板の材質、質感、作業スペースの長さなど、機能面でも最大限にカスタマイズできる上、空間の中での配置、見た目などもコントロールでき、かつ、コストのかけ方も相談しながら、バランスの良いキッチンを作れるのが理由です。

 

都市型住宅の限られた床面積の中では、キッチンのための隔離した部屋を作るのはむずかしく、ほとんどの場合は、リビングやダイニングから見えるキッチンとなります。リラックスしたい空間の中で騒々しいキッチンの存在感をいかに自然に見せられるか、もここちよい住空間つくりの中の大きな問題です。

 

どんなキッチンをめざしたか、個々のキッチンの場合のお話をブログにつづってみました。キッチンの自由さ、楽しさについて感じていただけるとうれしいです。

 

「キッチン回顧録」03

これはMokuzou no ie のキッチンです。
ステンレストップ、ステンレスの換気フードがアクセントのキッチンです。
この時はじめて「しかる曲げ」を学びました。
「曲げ」とはいえ、曲げては作れないシャープな角は、2まいのステンレス板を溶接し、角を危なくないように少し丸め、よく磨いて1枚を曲げたかのように見せています。1枚を曲げたような軽やかさに、曲げただけよりもシャープなエッジを持つこのカウンターは、とても手をかけて作られ、そしてその分とても美しい仕上がりでした。

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壁から抜く換気扇へ、コンロからの上昇気流がうまく集められるように、ステンレスで庇をつくりました。