「H2プロジェクト」上棟

 

今年は鉄骨建築の現場が続いています。

今日、H2プロジェクトが上棟しました。

途中豪雨があり心配しましたが職人さん方の慎重な作業のおかげで無事終えることができました。

写真は、組みあがったフレームを1階から見上げたものです。

立体格子の様子がよくわかります。

この、フレームだけが積層する状態はこの上棟の時しか見ることができないものです。

 

 

 

「panorama」現場 5月6日

今日のpanoramaの現場です。

隅田川を行く水上バスを横目に屋上防水の打ち合わせです。

GW的な今日はレジャーボートも行き来していました。

何とも楽しい光景がやり取りの緊張を和ませます。

好天の今日、屋上での打合せで日焼けしてしまいました。

 

 

「panorama」現場

panoramaの現場です。外装パネルが付きました。

5階の様子です。ルーフテラス越しに隅田川が見えます。

 

 

 

 

軽量鉄骨造、始めます。(3)

軽量鉄骨造の設計では、ブレースが入る壁(=耐力壁)の配置がプランニング上の課題になるであろうことは先に書きました。これは木造在来軸組み工法と似たようなものです。私たちは木造の設計もたくさんおこなってきたので、その点はうまく対応できると考えています。

ブレースというのは地震時に建物に発生する水平方向の力に抵抗する斜めの部材で、木造では筋交いと呼ばれるものです。建築基準法では耐火建築物の設計時に必要な鉄骨部材をくるむ「耐火被覆」は鉛直力(=荷重)を支持する部材のみに施すこととされています。柱・梁のことですね。

軽量鉄骨造では、ブレースに耐火被覆が必要はないという点をうまく計画にいかしたいところです。私たちはこれまでもブレース、筋交いを見せることで、空間のつなげ、個性的な空間をつくる提案をしてきました。

事例1 事例2

 

これから展開する「設計事務所による軽量鉄骨住宅」でもブレースをデザインし、防火区画などで閉鎖的になりがちな耐火建築物のケースでも、設計事務所だからできる開放的な室内風景をつくりたいと思います。

 

 

 

 

軽量鉄骨造、始めます。(2)

主に軽量鉄骨材による柱・梁の建築躯体を提供している会社が数社あります。これから私たちが取り組もうとしているのは、そのような会社の部材を使っての設計です。

たとえば、株式会社キタムラの鉄骨部材などをその候補と想定しています。

ここの躯体システムは認定工法ではないため、アレンジができる点がメリットでありそうです。

施工はこれまで関係を培ってきた信頼できる工務店に依頼します。

設計事務所による軽量鉄骨造住宅の事例は、私の知る限り非常に少ないです。そこに挑戦してみたいと思っています。

この取り組みの一番の目的はコストを抑えて中層の建築、耐火建築物をつくることです。そのためには、躯体形状をできるだけ単純なものにする必要があります。不整形の土地に合わせて斜め通りの壁を入れようとすると加工費がかさんでしまうでしょう。断面的にもできるだけ水平・垂直の形状でデザインすることが求められるでしょう。

階数についてはこれまで収集した情報から判断するに、5階建ても可能ではあるが、その場合1階での必要壁量が相当大きくなるため1階のプランニングが難しく、4階建てまでが妥当なところではないかと思われます。

建築の設計は、やろうと思えば何でもできるものです。しかしここでは一定度の制約を自ら設定して、その中でどれだけ伸びやかな空間をつくれるかといった枠組みを想定することが大事になりそうです。

 

 

 

 

 

 

 

軽量鉄骨造、始めます。(1)

このところの建築材料の高騰で、私たちもコスト的メリットのある提案が難しくなってきています。それでも4、5階建てや防火地域での計画(=木造では難しい)で相談をいただく頻度は変わらずあります。そのような方たちにどうにかしてこたえる方法がないかと考えておりました。

これまで私たちの鉄骨造は重量鉄骨のみでしたが、「軽量鉄骨造」での設計も始めようと考えています。

 

軽量鉄骨造の住宅は、いまは一部のハウスメーカー以外とり組んでいるところは少ないはずです。(メーカー以外では躯体のみを提供している会社が数社あります)その理由は、軽量鉄骨(部材の板厚6㎜以下)のみを使って躯体をつくろうとするとき、その制約を超えたメリットを得ようとすると、それなりの研究開発が必要ということだと推測しています。

私たちは板厚6㎜という区分けに意味を感じませんので、厳密な意味での軽量鉄骨造を目指すことは意図しておりませんが、取り回しの容易な部材を使用してつくる構造にいま可能性を感じています。

 

軽量鉄骨造のメリットは、

・重量鉄骨に比べ躯体費がおさえられる。

・建物の総重量が小さくなるため、基礎や杭を簡略化できコストをおさえられる。

・2階建てまでなら手運びで組み上げることができるため、狭小敷地や旗竿敷地でも建てやすい

・柱が細いため重量鉄骨のように柱型が邪魔になることがない

といったことがあります。

 

一方デメリットは、

・柱間隔4mを超えることが難しい。大空間がつくりにくい。

・基本的にブレース構造になるためプランニングや開口部の大きさに制限が出る。木造住宅と似たような設計上の制約が出るイメージ。

という点があります。間口の狭い敷地でビルトインの駐車場をつくることなど難しいところがあります。

 

 

 

 

 

ミースのトロント・ドミニオンセンター

建築家ミース・ファン・デル・ローエによる、カナダトロントの「ドミニオンセンター」。今から約50年前の1969年に完成しています。トロントの中心部にあります。

彼の代表作であるニューヨークのシーグラム・ビルは1958年に完成しています。ドミニオン・センターはその10年後くらいの作品になります。規模は大きいですが、彼の作品のなかではそれほど知られていないものです。

シーグラム・ビルは38階建てのシンボリックなモノリスであるのに対して、こちらは数棟の建物による群造形です。トロント・ドミニオンの各棟の外観はシーグラム・ビルにとても似ています。

ミースによる、複数の建物がつくるコンポジションといえばレイクショア・ドライブ・アパートメント(1951年)やイリノイ工科大学キャンパス(1958年)があり、これらのプロジェクトとの関連を想像するのは面白いです。

ストリートビューで見ると、低層棟の姿を鮮明にとらえることができます。未だに当時の新鮮さが失われていないことがわかります。例えば入口ドアサッシ見付けの細さなど現物を見てみたいと思わせます。アメリカ時代のミース作品は、ドイツ時代に比べると建築の外形が単純です。多くの場合平面の形は長方形です。ディテール、素材(特に石材)の使用法はシンプルですがコストが掛けられています。それらは近代のガラス張り建築の先駆けです。しかしぱっと見だけ似ている後続のガラス張り建築とは全くの別物です。

ミースという建築家はいろいろな見方がされます。概念的なとらえ方もされます。ユニバーサルスペースというコンセプトは現代建築にも大きく影響しています。しかし私はミースの建築の、物質性をともなった崇高さに興味を覚えます。抽象概念ありきではなく、職人的なものを極めた結果新しい概念が生まれたという順番があると思うのです。

精緻に造られたトロント・ドミニオンの無柱空間の低層棟。平屋というプロポーションでもあるからか、この時彼は新しい神殿をつくろうとしていたかのようです。全面に照明がある格子状の天井がさらにそう思わせます。