吹付け断熱―もうひとつの効用

「アトリエのある家」では、吹付け断熱を採用しました。

吹付け断熱は、現場で壁下地の間にみっちりと断熱材を吹き付け隙間なく施工できるので、気密シートなどを使わずに高気密な面をつくることができます。

 

実は「墨田の家」が面する道路はそこそこ車通りがあるのですが、家の中にいるとそのことを忘れてしまう静かさでした。車に反射した光がきらりきらりと室内に差し込むので車通りがあることはわかります。光を見ながら意識すると車の音はしているのですが、うるさくはありません。

断熱材は一般的に吸音する性質があるのですが、吹付け断熱はそこに気密性の高さも加わり、より音を遮断することができるのでしょう。

 

吹付け断熱は、断熱性能の面をみてもよい断熱材だと思いますが、音対策としても有効な材料であることを実感しました。

 

吹付け断熱施工後の「アトリエのある家」

 

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土地探しの不動産専門家

突然ですが、このブログの上のメニューバーに「土地探し」とあるのはご存知でしょうか?

 

この「土地探し」のページで「契約業務を任せられる信頼できる不動産専門家をご紹介できます。」と記していますが、この私たちの「信頼する不動産専門家」の川戸さんと、先日、久しぶりにお話しする機会がありました。

 

川戸さんは、その昔のお若いころは大きな開発事業に多く関わっていらっしゃったそうです。ご自身で事務所を立ち上げてからも、いろいろむずかしい仕事を根気よく丁寧に解決されてきた、実力派の不動産屋さんです。私たちとは、もう10年来のお付き合いです。

お互いの近況を話していて、ふと、「残りの人生、人を笑顔にするための仕事だけをしていきたいと思っているんだよね。」と満面の笑顔でおっしゃっていました。土地にまつわる困ったこと、不安なことを抱えている人の悩みを不動産の専門家として解決していきたいそうです。

いままでも多くの人を笑顔にしてこられた川戸さんがわざわざそう言葉にされることに、「本当にたずねてくる人々の役に立ちたいと思っていらっしゃるのだなあ」と、私自身も心がぽっとあたたかくなり、心強い気持ちで聞いていました。本当に「信頼できる不動産専門家」です。

 

もし川戸さんに土地探しを依頼されるときには、面積や最寄駅などの条件のほか、どんな生活を思い描いて土地を探しているのか、ぜひ細かく打ち明けてください。きっと親身に相談に乗ってくださります。

 

KMネットワーク 川戸七栄さん KMネットワークHPより

 

ガスオーブン

どこかでこの写真を見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?実際使っているよ、という方もいらっしゃるかもしれません。

フランス ロジェール社のガスレンジとオーブン、RCG622-RB。

かわいらしいフォルムとキッチンのカウンターとは独立して置けるところに惹かれ、いつの日にか、と思っている間に、ガスの規格が合わないとかで、7,8年前から日本へ入ってこなくなってしまいました。残念。

 

先日、木天板のキッチンを夢想していたら、だんだんオーブンも気になってきて、今日は子供が寝静まってから検索していました。

 

我が家はとにかく電気機器(暖房、ドライヤー、洗濯の乾燥機、など)の同時使用率が非常に高い!ので、キッチン廻りの動力はガスで家族の行動とは切り離されてマイペースに調理したい。「鶏の丸焼き」を焼きたい夢もあり「大容量」(44Lや48Lなど)で、と考えていくと、自然とビルトインタイプに。そして電子レンジは冬の朝食用のミルク温め+α程度にしか使わないので、いっそうのこと電子レンジとのコンビネーションにしてしまおう、とここまでスムーズに考えがまとまっていきました。

さてここでリンナイのHPで「ガスのヘルシオ」を見かけてしまいました。もともとヘルシオの「加熱してもビタミンCの減りが少ない」というところに惹かれています。野菜をたくさん食べさせたい子育て中の身には、野菜のよさを損なわないメニューが増えるのは大変うれしい。けれど、「ヘルシオは電気」と思い込んでいました。

ガスがあるのか。。。でも庫内は30L。「鶏の丸焼き」は無理。。。むぅ。

買う日はきっとまだ遠いので、しばらく悩みます。時折、ガスオーブンの研究成果をここで発表していきたいと思います。

 

 

「洗面カウンター回顧録」01

「キッチン回顧録」があるのなら、と「洗面カウンター回顧録」を思い立ちました。キッチン同様、洗面カウンターは私たちが設計して工務店さんに作ってもらうことが多いので、やはり思い入れのつよい箇所のひとつです。

 

第1回目は、先日竣工したばかりの「アトリエのある家」から。

 

洗面カウンターというと、人工大理石もしくは木などがオーソドックスな素材ですが、今回のカウンターには、フレキシブルボード(繊維強化セメント板)を使用してみました。コンクリートに似た質感ながら、うすい板であるせいか、見た目的に重くなりすぎない、どこか軽やかささえ感じられる材料です。

カウンター両脇の有機的な木目とフレキシブルボードの無機質な質感、だいぶ表情のちがう素材ですが、見た目では同じような重量感で、しっくりとなじんで見えます。さりげなくお互いの質感を引き立てあっているように思います。

 

ちなみにフレキシブルボードは、外部にも使用できる、水に強い素材です。

同じ「アトリエのある家」の玄関ドア脇にも使っています。

甘すぎず冷たすぎず、私たちのすきな材料のひとつです。

 

 

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「キッチン回顧録」04

前3回、ご家族で住まわれる住宅のキッチンをご紹介してきました。

今回は趣向を変えて、賃貸集合住宅(祐天寺アパートメント)のミニキッチンです。ワンルームの賃貸のお部屋に置かれるキッチンというといわゆるミニキッチンが定番ですね。しかし、既製品のミニキッチンは、事務所の給湯室など隠れた場所にはいいかもしれませんが、住まいの中のひとつしかない空間に堂々と置かれるには寂しすぎる。

 

そこで、最小限の機能(IHヒーター+小さな流し+少しの作業スペース、そして耐久性)を相当なローコストで、ワンルームの中でも軽やかに楽しげに見えるようデザインしてみました。床の色をまるでキッチンの影のように切替えてみたのも、床の汚れを目立たなくする工夫と、遊び心の合わせ業です。

 

 

「キッチン回顧録」03

「キッチン回顧録」02

「キッチン回顧録」01

「キッチン回顧録」序章

私たちの製作キッチン

「墨田の家」オープンハウスのレポート

昨日は「墨田の家」のオープンハウスでした。

オープンハウスをご快諾くださったお施主さま、お休みのところお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。

アトリエ、本棚のLDK、ロフト、屋上、照明器具、洗面廻り、キッチン、本当に見所満載の「墨田の家」です。ご覧になっているみなさまと目の前のことを話しているだけでも話が尽きず、わたしたちもこのお宅の魅力を改めて感じ入った1日でした。

この家では、お施主さまがほとんどの塗装をご自身でされています。1階、2階とも、天井が高いお宅です。床・壁・天井を塗装されるだけでも本当に大変なこと。でも、その上に、トイレは落ち着いた雰囲気の色に、キッチンは木目の透け具合がとても風合いよく軽やかに、と場所によって塗り分けられ、格好よく居心地のよいお宅に仕上がっていました。

「墨田の家」の詳細は、これから「設計事例」でたくさんの写真でお見せしたいと思います。

 

LDKです。足場板の本棚、圧巻です。

キッチンの風合いもとてもいいです。

 

Thomas BernstrandのVivi Chair

久しぶりに椅子のことを。

Thomas BernstrandがデザインしたVivi Chair(Bla Station、2013)という椅子で、これも最近気になったデザインです。
脚も座面・背板とも成形合板でできています。この椅子は確かに魅力的なのですが、それがどこに起因するものなのかうまく言い表すことができません。成形合板の椅子なんていまはたくさんありますし、最小の部材が互いに構造的に補強しあうミニマルで合理的なデザインであることも魅力の十分な説明にはなりません。
デザイナー自身の説明を読むと少しわかった気がします。
フレーム材の曲がる部分のrを小さくすることに気を配ったそうです。確かに最初期の成形合板家具、たとえばアアルトのデザインなどに比べると曲率はだいぶ小さいです。これは技術的な挑戦でもあると思います。このことが、合板の椅子にしてはスクエアでかちっとした新しい印象をつくっているのでしょう。
しかしそうだとすれば、デザインの価値は細部に宿るという当然のことに納得する一方、20世紀の初頭にアアルトが全く新しい椅子を考案したときのダイナミズムに比べると小さい話である気もしてしまいます。

素直な合理性と幾分かの革新性、これが現代デザインの精一杯のところなのか、そんなことも考えさせられますが、好きなデザインの椅子です。