わたしたちの製作キッチン

アイランド型、壁付け型にかかわらず、私たちが設計した多くのお宅では、キッチンも一から設計し、工務店さんに製作してもらっています。

コンロや食洗機など機器、シンクの大きさ、天板の材質、質感、作業スペースの長さなど、機能面でも最大限にカスタマイズできる上、空間の中での配置、見た目などもコントロールでき、かつ、コストのかけ方も相談しながら、バランスの良いキッチンを作れるのが理由です。

 

都市型住宅の限られた床面積の中では、キッチンのための隔離した部屋を作るのはむずかしく、ほとんどの場合は、リビングやダイニングから見えるキッチンとなります。リラックスしたい空間の中で騒々しいキッチンの存在感をいかに自然に見せられるか、もここちよい住空間つくりの中の大きな問題です。

 

どんなキッチンをめざしたか、個々のキッチンの場合のお話をブログにつづってみました。キッチンの自由さ、楽しさについて感じていただけるとうれしいです。

 

「キッチン回顧録」03

これはMokuzou no ie のキッチンです。
ステンレストップ、ステンレスの換気フードがアクセントのキッチンです。
この時はじめて「しかる曲げ」を学びました。
「曲げ」とはいえ、曲げては作れないシャープな角は、2まいのステンレス板を溶接し、角を危なくないように少し丸め、よく磨いて1枚を曲げたかのように見せています。1枚を曲げたような軽やかさに、曲げただけよりもシャープなエッジを持つこのカウンターは、とても手をかけて作られ、そしてその分とても美しい仕上がりでした。

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壁から抜く換気扇へ、コンロからの上昇気流がうまく集められるように、ステンレスで庇をつくりました。