鉄骨住宅のメリット

先日のブログで私たちがこれまで鉄骨造の住宅をいくつか設計したこと、そこで感じた鉄骨造のメリットについて書きました。

その中で鉄骨ラーメン構造を採用すれば、地震力・風圧力に抵抗する耐力壁は基本的に必要はないということをお伝えしました。

今回はラーメン構造以外の、一般的な鉄骨住宅のメリットについてまとめてみました。

鉄骨住宅のメリット

鉄骨住宅には様々なメリットがあります。
以下にまとめましたのでご参照下さい。

1.耐久性・耐震性に優れている

鉄骨の家と聞いて皆様が真っ先に思い浮かべるのが耐久性に優れた頑丈な家ということではないでしょうか。
鉄骨には大きく「軽量鉄骨」と「重量鉄骨の」2種類があります。

軽量鉄骨と重量鉄骨の区分けの見分け方

厚さが6mm以下の鋼材を「軽量鉄骨」、6mm以上の鋼材を「重量鉄骨」と分類します。

軽量鉄骨と重量鉄骨のメリット比較

2つを比較すると軽量鉄骨は「コストが抑えられる」という利点があり、重量鉄骨は「強度や耐久性が優れている」という利点があります。

重量鉄骨はマンションやビルなどの大型建造物に採用されている

重量鉄骨が強度や耐久性に優れている事を証明する指標として、マンションやビルなどの大型建造物に採用されている事から明らかですね。

東日本大震災や熊本地震が発生した影響で住宅に対して、より安全性の高い構造を求める傾向が高まっており、住宅に強度や安全性を求める依頼主様が増えています。そんな方には重量鉄骨の家を採用するのが推奨されます。

2.工期が短い

住宅の建築は工業化が進んでいます。
そのため工期も短縮化が進んできました。

大手ハウスメーカーさん、工務店さんに限らず製品を自社生産せずにメーカーから購入出来るので工業化が進んでいるのです。

その流れは鉄骨の家も例外では無く材料のほとんどを工場で作っているため、
軽量鉄骨・重量鉄骨にかかわらず工期が約4ヶ月と短いです。

3.防火防錆処理を行うことで火災保険料が安くなる

鉄骨はそれ単体でも防火性が低いです。

木造住宅のように燃える事はないですが、熱を加えると曲がり、雨にさらされると錆びてしまいます。

そこで耐火被覆材や防錆処理を行った鉄骨を使えば、工期は長くなりますが優れた耐火性、防錆性を実現します。

この処理があることによって火災保険の審査が有利に運び保険料が木造住宅よりも安くなるというメリットがあります。

その額は今までの保険料の半額以下になることもあります。

4.精度や品質が安定している

重量鉄骨は工場で大量生産された材料を使うので精度や品質が安定しています。

職人の技術に左右されない家造りを実現でき仕上がりが一定以上の水準を保てるというメリットがあります。

5.間取りの自由度が高い

重量鉄骨は構造上柱が少なくなります。

そのため軽量鉄骨造の家よりも間取りの自由度が高く理想の家造りをしやすいという
メリットがあります。

6.品質が均一

鉄骨住宅の工法にはブレース構造とラーメン構造があります。

鉄骨造の中でも鉄骨ラーメン構造というものを採用すれば、地震力・風圧力に抵抗する耐力壁は基本的に必要ありません。

ラーメン構造というのは、柱・梁と床面の剛性のみで揺れに抵抗する考えの構造です。

ブレース構造は筋交い(建物を強くするために、柱の間などに斜めに交差させてとりつけた部材)を使用しますが、

ラーメン構造は柱と梁が一体化しており頑丈なため筋交いが不要です。

そういったシンプルな構造により組み立て精度が高く品質が均一なのが特徴です。

7.1Fと2F間の遮音性が高い

2世帯住宅などで高い遮音性を必要とする場合、マンションなどで採用されている厚さ13cmコンクリート床なら遮音性が高く歩いた音が下に響く事はありません。

8.鉄骨は市場価値が高い

住宅を売却する場合木造に比べ鉄骨の方が高く売れるケースが多いです。

9.鉄骨は経年劣化がない

一般的に木造に見られるような経年劣化がありません。
鉄骨住宅はサビの問題さえなければ100年でも持つと言われています。
サビないように塗装をしたり、鉄骨の周りを外壁材で囲ってサビない様にします。

10.鉄骨は間取り変更の自由度が高い

家族の成長に応じて、気軽に間取りが変えられます。

家のデザイン的な機能を重視する方や、将来的に間取り変更を見込んでいる方にとって鉄骨住宅はお勧めのスタイルです。

鉄骨住宅メリットのまとめ

鉄骨住宅は頑丈で市場価値が高く、長く住める家で火災保険料も安くすむといった特徴があります。

末永く安全な家を求めている依頼主様にとてもお勧めな住宅のかたちです。

鉄骨住宅と他との違い

さて、そのようなメリットを持つ鉄骨住宅を今度は他の種類の住宅と比較してみました。

鉄骨住宅と木造住宅との違い

木造の構造的な特徴

・木造住宅には木材軸組工法(在来工法)が用いられています。
・在来工法は日本の伝統的な建築方法で斜めの材料筋交いです。
・先に骨組みを作ってから壁を施工するので、間取りの自由度が高く、増改築しやすい特徴を持ちます。
・株式会社NCNが提供するSE構法により日々進化しています。

費用・工期

・木造住宅は材料費・コストが安いです。
・坪単価は鉄骨が80.5万円なのに対し58.1万円です(全国平均)。
・工期・精度は職人の質に依存します。

耐震性・耐火性

・木造の法定耐用年数は22年です。
・鉄骨の法定耐用年数は34年で鉄骨住宅に軍配が上がります。
・火災に弱く経年劣化が見られます。
・シロアリなどの害虫対策が必要になります。

住み心地

・吸湿性断熱性に優れているため、ここは木造住宅に軍配が上がります。

鉄骨住宅とRC住宅との違い

RCの構造について

・鉄材とコンクリートを使用している。
・一戸建てにはあまり見られない工法である。

RCの費用・工期

・木造・鉄骨よりもコストが安いです。
・坪単価は鉄骨が80.5万円なのに対し約70万から80万円です。
・RC住宅を建てる際は地盤が強固である必要があります。

RCの耐久性・耐火性

・鉄材とコンクリートの併用で非常に耐久性と耐震性に優れています。
・RCの法定耐用年数は47年です。一方鉄骨の法定耐用年数は34年でRCに軍配が上がります。
・RCの工期は6ヶ月なのに対し、鉄骨の工期は4ヶ月で鉄骨住宅に軍配が上がります。

RCの住み心地

・木造と比較すると夏は暑く冬は寒いです。
・鉄骨住宅もRC造も構造体に手を加える事が非常に難しい。
・高気密、高断熱になるのでシックハウス対策が必要です。

鉄骨の建築実例

寺町の家

都心でありながら寺院や低層の住宅が多い地域に建つ鉄骨の住宅です。

これは長くこの地に建っていた木造住宅を建て替えたものです。

この建築は1階と2~4階で分かれた2世帯住宅です。

空が大きく感じられる開けた周辺環境を生かしたプランニングを心がけました。

外を引き込む家

都心の住宅地の一角に建つ鉄骨造の住宅です。

「できるかぎり床面積を確保したい」とのご要望より、地階,1,2,3階,ロフトと、5層の床を斜線制限の許す範囲の建物外形の中に入れています。

詳しくは続きを該当ページをご参照下さい

Simasima bldg.

都心からすこし西の地域の幹線道路沿いに建つ鉄骨の住宅です。

1階には賃貸用の部屋を備えています。

コストを抑えるため柱・梁の単純な配列を目指し、6本の柱による間口:奥行きが1:2の「日」の字の平面形としました。

鉄骨の柱や梁型は耐火被覆にくるまれてしまうものの、ディメンションを慎重に検討しながら極力形状を室内にあらわしています。

続きは下記リンクをご参照下さい

鉄骨住宅の間取り

寺町の家

玄関と並行して階段がつけられているデザインです。

廊下の突き当たりには窓が設置されており採光十分の空間が出来ています。

1階と3階にガレージがあり車が駐車してあります。車好きの方にはぴったりの間取りとなっております。

弊社の鉄骨住宅の間取りをピックアップしてみました。

このほかにも私たちは、思いきり家づくりに関わりたい方や、いろんなことを理解しながら進めたい方に向けた新しい参加型の設計方法として、「自分で間取りコース」をはじめます。ぜひページをご覧下さい。

鉄骨住宅Q&A

鉄骨住宅にはどんな種類があるの
重量鉄骨と軽量鉄骨があります。鋼材の厚さが6ミリを超えるものを重量鉄骨、6ミリ以下のものが、軽量鉄骨です。上でも書きましたが重量鉄鋼は柱がなく部材が工場生産なので軽量鉄鋼より間取りの自由度が高いです。
錆びないかが心配です。どうなんでしょうか
重量鉄骨と軽量鉄骨があります。鋼材の厚さが6ミリを超えるものを重量鉄骨、6ミリ以下のものが、軽量鉄骨です。上でも書きましたが重量鉄鋼は柱がなく部材が工場生産なので軽量鉄鋼より間取りの自由度が高いです。
地震、火災、台風には強い?
重量鉄骨造は、変形能力が大きいため大きな地震時における骨組みのエネルギー吸収能力が大きいのが特徴です。そのため高い耐震性能を誇ります。また鉄骨の骨組みは、不燃材で覆われるため直接火にあたることはありません。このような処置を施すと、火災保険料も木造にくらべて割安になります。
結露は大丈夫?
大丈夫です。というのも鉄骨の柱内はほとんど密閉になっている為心配がありません。

木造準耐火構造について

耐火構造以外の構造であって、耐火構造に準ずる耐火性能で、政令で定めるものを有するものをいいます。

木造耐火構造について

耐火構造とは、建物内部で火災が起きた際に建物の倒壊や、周囲への延焼を防ぐ造りの建物のことです。商業地域や幹線道路沿いなどでは住宅地域に広範囲に防火地域が定められています。建築基準法には、この防火地域では火災が発生した場合に備えて、被害を最小限に食い止められるよう、3階以上または延べ床面積100平方メートル超の建物は耐火建築物にすることが義務付けられています。

防火構造とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために外壁又は軒裏に必要とされる防火性能を有する鉄網モルタル塗、しっくい塗等の構造のことです。

国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいいます。

鉄骨住宅の事なら、お気軽にご相談ください

・都内で鉄骨住宅をご検討中の方
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・オーダーメイドで作りたいけどどこに相談したらよいかわからない

という方は、お気軽に石井井上建築事務所までご相談ください。
私たちは、オーダーメイドの鉄骨住宅案件を数多くこなしており、鉄骨住宅に独自のノウハウがあります。

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