「panorama」建て方 その2

江東区隅田川のほとりで工事中の集合住宅「panorama」。

最上階まで組みあがりました。

5階での、まさにパノラマの写真です。

目の前に大きくカーブする隅田川を臨みます。

 

 

 

 

建築の「手続き」

 

  

建築の手続きについてです。

面白い建築がつくれれば、という思いが先行するタイプです。なので、依頼があればあまり深く考えることなく新たな種類の建築にも挑んでしまいます。そのせいか仕事を受けたあとでこんな手続きが必要なんだと驚く場面もありましたし、手続きがあまりに大変で引き受けたのを後悔したことも正直何度かあります。振り返ってみるとけっこういろんな種類の手続きを通してきました。手続き・届出の経験は豊富です。

私たちがこれまでに行ったあまり一般的ではない手続きの例として、

・建築基準法43条 第2項 第2号 (旧第43条 第1項 ただし書き)

・沿道掘削

・ガイドライン調査

・河川法第26条

・都市計画法第53条 第1項

・区画道路整備  などがあります。

「建築基準法基準法43条…」は2mの接道がとれていない土地で、一定条件を満たせば建築が許可される申請です。しかし、基本的にNGなものを特例的に認める制度ですから、審査は非常に煩雑で厳しいです。私たちが経験した事例でも、許可を得るまで長い時間と大きな労力がかかりました。忍耐強く役所と何度もやり取りをしました。これはけっこう頑張りました。

「沿道掘削」は都道、区道等に接している土地で、道路に接近して許容以上の深さを掘る際に必要な届出です。普通は施工者が届け出るものですが、着工後速やかに本体工事に入りたかったので、私たちで提出してみました。山留めの強度計算や、施工時の縁石の変位計測など、これもかなり大変な手続きでした。

他の手続きも別の機会に書いてみようと思います。

 

 

 

 

「panorama」建て方 その1

 

江東区隅田川のほとりで工事中の集合住宅「panorama」。

今日からようやく建て方です。

建て方(たてかた)というのは木造や鉄骨造の軸組みを立ち上げる作業です。軸組みは、基礎しかなかったところに早ければ1日で立ち上がるので、一気に工事が進んだように見えます。5階建てのpanoramaでは最頂部まで3日かけて組み上げていきます。

 

 

 

 

鉄骨図のチェック

少しずれながら工事が進行中の二つの鉄骨プロジェクト、その躯体施工図のチェックを行っています。昨年初冬から続いていたこの作業も、ようやく終わりが見えてきました。

木造は現場での多少の手直しはできますが、鉄骨・RCはそうはいきません。特に鉄骨躯体は工場で作ったものを現場で組み立てて「はい完成」という具合なので、現場でイメージを膨らますことができません。仕上げや設備との取り合いをよく想像する必要があります。頭をフル稼働する作業です。

 

 

 

普通の家 完成

 

まだホームページに載せられていない設計事例がいくつかあります。

またひとつ、「普通の家」というプロジェクト名で進めてきた小さなRC2階建て住宅が完成しました。

今日は階段見上げの写真を1枚。

なぜ「普通」か、どこかでご説明したいと思います。

 

 

 

近況

ここ何ヶ月か大変業務が忙しくまったく更新ができませんでした。

その間にいくつかの建築が完成し、新しいプロジェクトが始まっています。私たちの中では少し規模の大きめな鉄骨建築も複数設計が進行中です。省エネ法の改正やウッドショックなど建築を取り巻く状況にもいろいろ動きがありますが、落ち着いて仕事を進めたいと思っています。

 

 

雨水デザイナー

今日、8月から受講していた雨水デザイナー・雨水アドバイザー養成講座「雨水塾(あまみずじゅく)」の最後の授業がありました。

考査(雨水利用建築の即日設計)もなんとか合格をいただき、年明けには雨水デザイナーの資格がもらえそうです。

これまで水についての危機感をほとんど持ってなかったのですが、この講座を通じてそれを自分の問題としてとらえることができました。

すでに大規模な計画や公共の計画では、雨水の活用や処理についての制度が確立されつつあります。しかし私たちが携わっている住宅規模の建築ではまだまだ水の問題に対する意識は決して高くはないと感じます。

今後、「建築における水」を積極的に主題の一つとして考えていくつもりです。

雨水利用に関心のある方、ぜひご相談下さい。