「panorama」現場

panoramaの現場です。外装パネルが付きました。

5階の様子です。ルーフテラス越しに隅田川が見えます。

 

 

 

 

帰ってきました、紙に。

iPadにApple Pencilで建築のスケッチをすることをしばらくやって来ました。良いところはたくさんあります。なによりペーパーレス。スマートです。寝ころんでしっかり仕事ができたりもします。pdfの図面に直接手書きコメントを書きすぐメールで送れるのは非常に良いです。

しかし約3年、常に最適なドローイングアプリを探しつつ使ってきて思うのは、「描くことで脳が動き出す感覚が足りない」ということと、それでいて「どこか無駄に頭を使う気がする」ということです。紙の上にスケッチをするのと明らかになにかが違うのです。

iPadの画面に紙のようなざらざらしたシートを貼ってペン先が滑らないようにし紙の描き心地に近づける方法もあるようですが、ここまで使ってきておそらくそれをやっても紙との違いは埋められないだろうと推測します。かなりよくできたアプリもあります。ちょっとものを書くのには全く不自由ありません。遅延もほとんどなくすらすら描けます。

でもなにかが違うのです。

iPadと紙はなにが違うのでしょうか。

私なりに考えてみました。

一つはペン先の感触の問題で、もう一つは書いたものの置いてある場所の問題だと思いました。

続きはまた。

 

 

 

 

事務所さがし(1)

私たちの事務所変遷の話を。特にいま新しい場所を探しているわけではありませんが。

2005年に文京区内で最初に事務所を構えて今の小石川は区内3か所目のスペースです。文京区1か所目は本郷三丁目でした。本郷は小型の事務所ビルがたくさんある地域です。

そのスペースは本郷の街を歩いていて見つけた場所でした。オーナーは貸し出すつもりなく空けていたようでした。管理する不動産屋さんを何とか探しだして無理を言って貸してもらいました。しかも格安で。築40年以上の古いビルでしたが外から見て天井が高そうだと思っていたら案の定2.8mくらいの高さがあり気に入ってしまいました。そこで5年くらい過ごしました。最後は建物の老朽化をオーナーが心配して退去することになりました。印刷会社であるオーナーはいい方でした。退去後その建物は取り壊されました。

ずっと古めの建物ばかり探してきました。仲間と独立して最初に借りた日本橋本町の事務所も古いビルでした。その建物も今は駐車場になっています。

古い物件を借りては老朽化で立ち退き、そのパターンを今後も繰り返しそうな気がします。

 

 

 

事務所内ミーティング

去年の3月のMさん入所以来、毎週金曜日の夕方は事務所内ミーティングの時間としています。

コーヒー・おやつをお供に、週内の出来事、来週の予定を各プロジェクトごとに担当者が報告しています。みなと話すことで、やっておかなくてはならないことが鮮明になったり、少し動きが鈍っていたプロジェクトに動きが出てきたり、なかなか得るものが多いミーティング(のはず)です。

 

今日はいつもの話に加えて、Instagramにつける#(ハッシュタグ)について、みなでもんでみました。ただいま施工中の建物で導入されているプライベートサウナのことや、私たちの事務所で多く手掛けている屋上の楽しい生活についてなどをうまく#で表現してみるのを目標に、来週以降、だんだん垢ぬけてくる予定。乞うご期待!

 

さて、今日のミーティングのお供は、

なんと自然派塗装用オイルのオスモカラーの社名入りクッキーです。建材メーカーから名前入りお菓子が配られるのは初めてで、なぜかおそるおそるいただいたのですが、こうばしくおいしかったです。

 

 

 

明日館での入学式

二十数年授業を持っているスペース・デザイン・カレッジの入学式が自由学園明日館講堂でありました。毎年この場所を借りて入学・卒業の式典が行われます。今日は冬に逆戻りしたような天候でしたが、新年度の空気を感じられるこの時間と空間がよかったです。来年の入学式までこの新鮮な気分を持ち続けられればよいのにな、と毎年思います。

この講堂はライトの弟子遠藤新の設計で1927年に完成しています。ル・コルビュジェのサヴォア邸の完成は1931年なのでその少し前の建築です。大規模改修工事を経て1997年に重要文化財に指定されています。明日館の道をはさんだ向かいに建っています。

教会を思わせる長椅子(背板の裏に聖書置きのようなラックが付いてます)に腰かけて気づくのは、この椅子も含めいろんなところにラワン材がペンキ塗りで使われていることです。ラワンといえば今はべニヤですがここでは無垢のラワンです。想像するに当時からラワンは安い材料でその使用はコストを抑えるためだったのではないでしょうか。いまはあまり見ることがない素材の使用法が気持ちをタイムスリップさせます。夕闇が降りてくると球形の照明が窓ガラスの内側に写り込みそれが外の緑と重なります。とても居心地の良い空間です。

軽量鉄骨造、始めます。(3)

軽量鉄骨造の設計では、ブレースが入る壁(=耐力壁)の配置がプランニング上の課題になるであろうことは先に書きました。これは木造在来軸組み工法と似たようなものです。私たちは木造の設計もたくさんおこなってきたので、その点はうまく対応できると考えています。

ブレースというのは地震時に建物に発生する水平方向の力に抵抗する斜めの部材で、木造では筋交いと呼ばれるものです。建築基準法では耐火建築物の設計時に必要な鉄骨部材をくるむ「耐火被覆」は鉛直力(=荷重)を支持する部材のみに施すこととされています。柱・梁のことですね。

軽量鉄骨造では、ブレースに耐火被覆が必要はないという点をうまく計画にいかしたいところです。私たちはこれまでもブレース、筋交いを見せることで、空間のつなげ、個性的な空間をつくる提案をしてきました。

事例1 事例2

 

これから展開する「設計事務所による軽量鉄骨住宅」でもブレースをデザインし、防火区画などで閉鎖的になりがちな耐火建築物のケースでも、設計事務所だからできる開放的な室内風景をつくりたいと思います。

 

 

 

 

軽量鉄骨造、始めます。(2)

主に軽量鉄骨材による柱・梁の建築躯体を提供している会社が数社あります。これから私たちが取り組もうとしているのは、そのような会社の部材を使っての設計です。

たとえば、株式会社キタムラの鉄骨部材などをその候補と想定しています。

ここの躯体システムは認定工法ではないため、アレンジができる点がメリットでありそうです。

施工はこれまで関係を培ってきた信頼できる工務店に依頼します。

設計事務所による軽量鉄骨造住宅の事例は、私の知る限り非常に少ないです。そこに挑戦してみたいと思っています。

この取り組みの一番の目的はコストを抑えて中層の建築、耐火建築物をつくることです。そのためには、躯体形状をできるだけ単純なものにする必要があります。不整形の土地に合わせて斜め通りの壁を入れようとすると加工費がかさんでしまうでしょう。断面的にもできるだけ水平・垂直の形状でデザインすることが求められるでしょう。

階数についてはこれまで収集した情報から判断するに、5階建ても可能ではあるが、その場合1階での必要壁量が相当大きくなるため1階のプランニングが難しく、4階建てまでが妥当なところではないかと思われます。

建築の設計は、やろうと思えば何でもできるものです。しかしここでは一定度の制約を自ら設定して、その中でどれだけ伸びやかな空間をつくれるかといった枠組みを想定することが大事になりそうです。